男性が育児休暇をとるメリット・デメリット

育児休暇を取得したパパにとってのメリット

厚生労働省の調査によると、2017年度に育児休暇を取得した男性の割合は5.14%であったということがわかりました。
これは昨年度よりも1.98ポイントの上昇で、調査を開始した1996年度からの数字で過去最大を記録しています。

一方、女性の取得率は83.2%となっており、こちらも同じく1.40ポイントの上昇となりました。
男女ともに育休取得率が上がってきている背景としては、子育てをしていくことへの若い世代の意識変化があります。

かつて仕事を優先することが美徳とされており、家庭を優先することは社会的に許されない風潮がありました。
しかし、若い世代は昇進よりもむしろワークライフバランスを重視する傾向が強く、家庭を大切にしていきたいという気持ちを持つ人が増えてきています。

ただ、政府目標は男性取得率13%となっていることから、今後はより多くの人が取得しやすい環境を作っていくということが課題になってくるでしょう。

実際に育児休暇を取得した男性の感想からわかるメリットとしては、まず「子供との時間を過ごすことができる」ということがあります。
よくあるのが一人目の出産は妻が取得をして、2人めもしくは3人めは夫が取得をするという方法です。

初めての子供が生まれた喜びは夫も妻も変わらないものと思いますが、子供が小さい時期というのは本当にあっという間で、すぐに大きくなっていってしまいます。

その時期に忙しく仕事をしていると、子供の顔をみることができるのは朝寝ている時と夜眠ってからということばかりになり、子供から「パパ」という言葉も覚えてもらえなかったということもあるものです。

育児休業を取得したいと希望する男性の多くが「もっと子育ての幸せを感じたい」という気持ちがあるのでしょう。

デメリットもあるので取得前にはよく考えて

子供を育てるという喜びは何物にも代えられないとはいえ、やはりまだまだ社会的制度が整っていないことから男性が取得するデメリットもあります。

まず一番のリスクとなるのでキャリアの中断です。
これは女性の出産や育児と同じ問題になりますが、働き盛りの20代~30代の時期に年単位で仕事から離れることは、育児休業を取得しない同僚に大きな差をつけてしまうことになります。
また、制度としては認められていても職場の習慣として受け入れられていないことも多く、その場合上司や同僚とケンカのような状態で休業を取得することになってしまうでしょう。

実際には育児「休業」であって「休暇」ではないのですが、休んでいる間のことを「のんびり休暇とはいい気なもんだな」という目で見る理解の無い人もおり、復帰後もそのことが人間関係に大きな溝を作ってしまうことになるのです。